夏の御霊祭
此れの霊舎を永遠の御座所と鎮まります ○○家の遠津御祖代代の御祖等の御霊の御前に 斎主○○○○慎み敬ひも白さく 御祖等の教へ諭し遺し給ひし諸諸の家訓の随に 神を敬ひ御祖を尊ぶ道を 生活の要と斎ひ定めて 御霊の御祭篤く厳しく美はしく仕へ奉り来りし中に 蝉時雨磐に染入る葉月の中日はしも 今年も又 御祖等の此の家に帰り来り給ひて有り経るを 家族は本より今日こそはと本実の家に舞ひ戻れる親族等諸諸 遠近より持ち運び来れる 心尽くしの味物を御前に捧げ奉りて 御祖等の在りし日々の面影を偲び奉り 思ひ出話に花咲かせつつ 懐かしくも語り掛けるが如く 額付き拝み奉る状を 阿奈嬉し阿奈愛ぐしと聞食めし諾ひ給ひて 今日より暫しの日日此の家に留まり給ひ 親族家族と諸共に一心に睦び和み合ひ給ひて 今も往先も常も変はらぬ慈しみの心を蒙らしめ給ひて 親族家族諸諸の家にも身にも八十禍津日の禍事無く 家業勤むる随に身健やけく心莢けく家内安く穏ひに 万千秋の長五百秋に業豊けく 子孫の八十続弥次次に家門高く立栄へ仕へ奉らしめ給ひ 夜の守日の守に護り恵み幸へ給へと 慎み敬ひも白す
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