地鎮方除祝詞
此)れの処を厳の齋庭と祓ひ清め天津神籬刺し立て招ぎ奉り坐せ奉る掛けまくも畏き此れの処を占領はき坐す産土大神大地主大神等の大前に 斎主 恐こみ恐こみも白さく
常も大神等の御恩頼を蒙り奉りて感謝び奉り辱み奉る に住まへる 何某伊
今度 の工事を成さしめ給へと乞祈み奉るによりて 仮初にも不慮くも過ち犯しけむ方忌の祟り障りの有らむをば 完全く穏ひに祓ひ除けしめ給へと乞祈み奉りて 大前に御食御酒海川山野の種種の味物を献奉りて 只管に拝み奉る状を 平らけく安らけく聞し食し承諾なひ給ひて 大神等の神性確猛き御効徳以て伊須呂許毘荒れび坐す 土公神 姫金神 三宝荒神の大神等を始め暗剣殺 五黄殺 歳破 月破等の方忌をも 完全く厳しく清しく神和しに和し給ひ 神祓へに祓へ除けしめ給ひ やがてはその後産土大神等の敷き坐せる此の大地はしも 本津御祖代々の御祖を経て今の代に至り更には子孫の代に至る迄 弥永遠に千代の岩地と斎い定めしめ給ひ 底津磐根の極下津綱根這ふ虫の災ひ無く 大空は青雲の棚引く極 天の血垂高津神の禍無く 四方の内外の角々に湯津磐群の如く塞がり坐して 四方四隅より疎び荒び来む禍津日神の禍事の 上より来たれば上を守り下より来たれば下を守り 前も後ろも右も左も何れの方より来れども 四方四隅より待ち防ぎ掃へ却け言ひ排け坐して 今より往先家内安く家業豊けく身健康やかに心に疚しき事無く煩はしき事無く 弥永遠に守り導き幸はへ給へと恐こみ恐こみも白す
祝詞集にもどる