道饗祭六月吉日・十二月吉日
高天之原に事始めて 皇御孫之命と稱辭竟へ奉る 大八衢に湯津磐村の如く塞り坐す皇神等の前に申さく
八衢比古・八衢比売・久那斗と御名をば申して辭竟へ奉らくは 根國底國より麁び疎び来らむ物に 相率ひ相口會ふる事尤くて 下より行かば下を守り 上より往かば上を守り 夜の守・日の守に守り奉り齋ひ奉れと 進る幣帛は 明妙・照妙・和妙・荒妙に備へ奉り 御酒は甕の辺高知り 甕の腹満て雙べて 汁にも穎にも 山野に住む物は 毛の和物・毛の荒物 青海原に住む物は 鰭の廣物・鰭の狭物 奥津海菜・邊津海菜に至るまでに 横山の如く置き足らはして進る宇豆の幣帛を 平けく聞食して 大八衢に湯津磐村の如く塞り坐して 皇御孫命を堅磐に常磐に齋ひ奉り 茂御世に幸へ奉り給へと申す
又親王・王等・臣等・百官人等 天下の公民に至るまでに 平けく齋ひ給へと 神官 天津祝詞の太祝詞事を以て 稱辭竟へ奉らくと申す
大嘗祭
鎭火祭
祝詞集