祟神を遷し却る祭(臨時)
高天之原に神留り坐して 事始め給ひし神漏伎・神漏美の命以て 天之高市に八百万神等を神集へに集へ給ひ 神議りに議り給ひて 我が皇御孫之尊は豐葦原能水穂之國を 安國と平けく知食せと 天之磐座放ちて 天之八重雲を伊頭の千別きに千別きて 天降し寄さし奉りし時に 誰の神を先づ遣さば 水穂國の荒振神等を神攘ひに攘ひ平けむと 神議りに議り給ひし時に 諸神等皆量り申さく 天穂日之命を遣はして平けむと申しき
是を以て天降し遣はす時に 此の神は返言申さずて 次に遣はしし健三熊之命も 父の事に随ひて返言申さず 又遣はしし天若彦も返言申さずて 高津鳥の殃に依りて 立處に身亡せにき 是を以て天津神の御言を以て 更に量り給ひて 経津主命・健雷命 二柱の神等を天降し給ひて 荒振神等を神攘ひに攘ひ給ひ 神和しに和し給ひて 語問ひし磐根・樹立・草の片葉をも語止めて 皇御孫之尊を天降し寄さし奉りき
如此
唐に使を遣はす時幣を奉る
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